無料セキュリティソフトとはその名の通り「無料」で使用できるのが魅力です。
月額数千円もする有料セキュリティソフトと比較して、無料セキュリティソフトであれば金銭的なハードルが少ないので気軽に導入できます。「タダ」なのですから当然ですよね。
しかし、あくまで「無料」のソフトなのでいくつかデメリットも存在しています。
今回は、無料セキュリティソフトを導入する上で知っておくべき5つのデメリットをご紹介しましょう。安さだけで導入すると、思わぬ問題が発生するのでぜひチェックしてみてください。
1.無料セキュリティソフトのデメリット
技術が進歩した現在、無料セキュリティソフトも十分に高性能なものになりました。セキュリティソフトの選択肢のひとつとして魅力的なのは確かですが、以下のようなデメリットもあります。
デメリット1:ウイルスの検知精度が不安
無料セキュリティソフトも有料と遜色ないほどの性能にはなっています。事実、無料セキュリティソフトとして人気の「AVAST」のウイルス検出精度は99.5%とかなり高いです。
しかし、有料のセキュリティソフトの中には99.9%や100.0%というものも珍しくはありません。「1%にも満たない誤差では?」と思うかもしれませんが、この誤差は無視できないものです。
と言うのも、パソコンに感染するウイルスは毎日新種が発見されるほど多様化しています。たとえ1%にも満たない誤差でも、新種がすり抜ける可能性があるのは十分なデメリットです。
デメリット2:サポートサービスがない
無料や有料に関わらず、セキュリティソフトを入れたからと脅威を100%防げるものではありません。だからこそ万が一、ウイルス感染などの被害に遭ったときどう対処するかも重要です。
ただ、無料ウイルスソフトには基本的にサポートサービスがなく、被害に遭ったときは自己責任で対処することになります。正直、専門知識のない方が適切に対応するのは困難です。
さらに、このデメリットの難しいところは導入するまで、それこそ被害に遭うまでサポートの重要性に気づきにくいことにあります。重要な情報を盗まれてから気づいたのでは遅いのです。
デメリット3:一部機能に対応していない
パソコンやスマホ、タブレットなどの脅威は何もウイルス感染だけではないです。例えば、不正アクセスやDoS/DDoS(システムを停止させる攻撃)のように、他にも様々な脅威があります。
有料のものであればこうした様々な脅威に対応すべく充実した機能が当たり前なのですが、無料セキュリティソフトになると一部機能には対応していないことが多いです。
特に、サイトに潜む脅威を検知する「サイトフィルタリング」に対応していないことがほとんどでデメリットでしょう。無数にあるサイトから安全なものを自身だけで判断するのは困難ですよ。
デメリット4:メールチェックができない
サイトフィルタリングと似ているのですが、無料セキュリティソフトには「メールチェック」に対応していないものも多いです。メールチェックとはスパムメールを検知する機能になります。
スパムメールには広告の他、ウイルスや不正アクセスにつながる悪質な情報の含まれることも珍しくなく、近年はスパムメールによる被害が増加傾向にあるだけにぜひ欲しい機能です。
もちろん、スパムメールは開きさえしなければ問題ありません。しかし、人間ですからついうっかりの可能性もあるだけに、自動でメールチェックしてくれないのはデメリットです。
デメリット5:広告が頻繁に表示される
セキュリティソフトの開発には膨大な時間と労力がかかっています。高精度のセキュリティソフトともなると数千万円規模の開発費がかかっていたとしても不思議ではないほどです。
つまり、たとえ無料セキュリティソフトであっても、開発元は開発費や人件費を確保する必要があります。何らかの手段によって収益に繋げないと開発元はすぐに倒産してしまう訳です。
その収益化の手段として多くが「広告」を採用しています。「広告くらい…」と思われるかもしれませんが、頻繁に表示される広告はデメリットに感じるほど結構煩わしいものです。
2.まとめ
今回、無料セキュリティソフトで無視できない5つのデメリットをご紹介してきました。
- ウイルスの検知精度が不安
- サポートサービスがない
- 一部機能に対応していない
- メールチェックができない
- 広告が頻繁に表示される
特に注意したいのが「ウイルスの検知精度」で、たった0.1%の違いでもウイルス感染のリスクが高まるのは無視できません。もしパソコンから顧客リストでも流出したら信用問題ですよね。
ただ、無料セキュリティソフトは有料と比較して遜色ないほど高性能になりました。「無料=不安」と言うことは決してないので、まずは無料のものから比較してみるのがいいでしょう。
もし、それでも見つからない場合には有料セキュリティソフトも検討してみてください。